ノマクニヒコのブログ

書きたいことを書きます。

分人のすすめ

本はまだ冒頭しか読んでないのですが、平野啓一郎さんの言葉で分人という言葉があります。

 

Amazon.co.jp: 私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書): 平野 啓一郎: 本

 

個人は英語にするとindividual、つまり分けられない人という意味。

 

でも、本当にそうなのでしょうか。一人の人間は多様な顔を持っている。例えば自分の話でいえば、ギターを弾いたり、子育てしたり、料理したり、ブログ記事書いたりしています。もちろん会社にいって仕事もします。この野間邦彦という人間の中に多くの要素が詰まっているわけです。

 

個人は分けられる。多層で出来ている。

 

これまでは人は一生に一つの仕事、一つのコミュニティ、というのが常識でした。終身雇用というのが当たり前でした。家族も父親の収入だけによって守られ、母親が家事をして子供を育ててくれる。専門職が当たり前でしたし、多くのことの垣根や境界が定められていました。

 

しかし本来個人は一つのことしかしてはいけないのではなく、自分の興味のあることならいくらでもやってもいいはずです。

 

これは昔からそうでした。仕事ではやりたくないことをしていても、プライベートは好きなことをしてもいい。だれも咎めません。

 

しかし、顕在化はしていませんでした。インターネットの登場がそれを可能にしました。個人の能力の発表の場所はインターネット上にたくさんあります。ダンス動画をとってユーチューブに投稿してもいい。新しいレシピを作ってクックパッドに発表してもいい。ブログもなかなかおもしろいツールです。一つのブログに一つのテーマと決めておけば、自分の興味や考え方をまとめておくことができ、この件に関してはこの記事にかかれています、と紹介することができます。

 

 

いまカウチサーフィンという無料で旅行者を自宅に泊めるサービスを通して、23歳のラトビアの人が家にきていています。彼はフリーランスで、動画作成を行っているようです。

 

artxzen@artxzen.com

 

各アイコンをクリックすると、彼が携わってきた作品が一目でわかります。文字が少ないので、シンプルでありながら効果的なホームページになっています。画像や動画というのは言語ではないので、世界中の人が一瞬で理解できるものです。世界中の人からメールで仕事の依頼があるといっていました。ネット環境があれば世界中どこにいてもパソコンで仕事が出来てしまうわけですね。

 

彼のように自分ができること、やってきたことをまとめておけば、仕事が舞い込んでくる可能性があると思います。昔との違いは、こちらから積極的に売り込んでいかなくても、誰かがみていて、仕事の依頼をしてくるということです。固定的な収入ではないかもしれませんが、本業としての固定収入を確保している上ならば面白い選択肢なのかなと思っています。そういった窓口をいくつも用意しておけば副業としての収入も見込めるかもしれませんし、新たな人脈を作ることが出来ると思います。

 

一つの仕事、一つのコミュニティというものにこだわることなく、分人となって多くのことをやってもいいし多くのコミュニティに参加してもいいのではないかと思いました。

 

 

twitter.com