文章を書くということは絵に似ている。
何を書いてもいい。またその対象物をどんな風に、どんな角度から描写してもいい。たくさん説明してもいいし、しなくてもいい。
ただ描き方が違うだけ。絵は具体的であって、文書は文字を使うことによって抽象的なものを説明する。言葉という世界に縛られている分、相手がその言葉を理解できないと意味がない。
自分の中にあるモヤモヤしたものをなんとなく取り出して、その煙みたいなものを測り、描き出す。
自分の書いたものを誰かに褒められたらもちろん嬉しいけれど、何をどんな風に書いてもいいというこの自由さが僕は好きなのかもしれない。誰かの退屈な時間の穴埋めになってくれたら嬉しいし、自分のことを少しでも分かってくれたら有り難いことだ。
楽しいのは文章を削ったり直したりする作業。文章は絵と違っていくらでも書き直せるし、推敲できる。リズムがおかしいところ、その説明は必要ないと思うところはすぐに削ってしまう。一瞬で消せてしまうのはパソコンの文章だからだけど、消すのはとても気持ちがいい。
同じ意味を表現するにも、幾通りの方法がある。同じような意味を持つ言葉や表現もたくさんあるし、例をあげて説明してもいい。その選択の幅も面白い。自分だけが理解できるような言葉を選んでもいいけど、相手もわかる言葉を選ばないと伝わらない。
文章を更に洗練させると詩に近づくのかなと思う。
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