いつから恋愛にお金が必要になったのだろう。
僕は大学生のころデートするなら必ず外で食事をしていた。記念日には高いプレゼントもあげた。確かにお金がかかっていたと思う。貯金がほとんどなくなって結局フラれてしまったという思い出がある。
逆にいまの嫁さんとデートするのはあまりお金はいらなかった。嫁さんとは同じシェアハウスで出会った。そのシェアハウスの近くに大きな川があって、毎週土曜日の朝にギターをかついで河川敷に歌を歌いにいっていた。僕が一人暮らしを始めたころは、夜にランタンを持って河川敷に歌を歌いにいってた。河川敷にはお金を払う必要はない。
彼女はそれまでの女の人と違って、外で食事をすることや高いプレゼントを求めていなかったと思う。それよりも手作りのご飯を作って一緒に食べたり、好きな歌を歌ったり、本について話したり、そういうことにこだわっていたような気がする。
恋愛というのは一緒に何かを作り上げていくことだと思う。お互いの信頼関係を深めることが必要だ。そのためには外で誰かが作ったものを食べるより、手作りの方が効果的なのではないか。手作りには、作り手の気持ちがこもっている。
相手のために食事を作ったり、相手のために歌を歌ったり。それほどお金はかからないが手間はかかる。誰かと良い関係を作りたいのなら、そういうものを大事にしたほうがいいと思う。
とりあえず僕はお金がかかる女の人とは付き合いたいとは思わない。