バスが少し遅れている。いつものことだ。朝の道路は混んでいる。
吐く息が白い。朝晩は冷える。人々は一様にコートを羽織り、うつむいている。
ようやくバスがきた。
ぞろぞろと乗り込んでいく。バスは予想以上に混んでいた。身動きも出来ないほどだ。
僕は携帯を見るのを諦めることにした。こんなに混んでいては携帯など見ることが出来ない。
5分ほど乗っていただろうか。
誰かに見られている、、
そんな気がした。
あいつだ。あいつがいた。
死んだような青い目。その目には生気がこもっていない。黒いスーツ。水玉模様のネクタイ。緑色のメガネをかけ、丸型の帽子を被っている。
まるで紳士のような出で立ちだ。
しかしその風貌とは裏腹に目には生気がこもっていない。そこに恐怖を感じる。しかも人型の虎だ。なぜ虎がスーツを着ているのか。
トラストさん。そこにはそう書かれていた。
虎。虎。虎。
トラストだからトラかあーー!
ヒュー。
ちゃんちゃん。
今回小説風にトラストさんを描写する練習をしました。^ - ^