資本主義の極意―明治維新から世界恐慌へ (NHK出版新書 479) https://www.amazon.co.jp/dp/4140884797/ref=cm_sw_r_cp_awd_BpeKwb6XGGHNP
歴史的観点から日本がどのようにして資本主義に至ったか。明治時代からの日本史と照らし合わせて話が進んでいきます。
始まりは明治新政府の樹立です。そこから円という統一規格が生まれ、地租改正によって米による物納ではなく金納になりました。
お金が世の中を支配します。
船業界は戦争によって大儲けしたそうです。また、ブラック企業は今に始まったことではなく、工場で何十時間も休みなく働かされていた人々がいました。
資本主義は資本家が利益を総取りするシステムです。労働者には最低限の生活費と養育費、自己教育費しか渡しません。それ以上のお金はすべて資本家が持っていきます。
だからいくら会社で血なまこになって働いても給与は上がりません。そういうシステムになっています。
つまり問題は、資本家が労働者に対して利益を分配していないということです。その不満から革命が起きたり、賃上げ要求や、ストライキが起きたりするのかなと。
自分の働きと給与の額が正当な評価であるという保証はいったいどうやってきまるのか。そういう問題はあるかと思いますが。
こうやって難しい本を読んでると冷静にシステムというものを客観視出来ていいですね。
ただ自分の人生は自分のもの。国家や政府や会社がどうこうできるものではありません。
例え不合理であったとしても自分が快感を感じることをやるべきです。それが生きがいになります。資本主義がどうとか、マルクス主義がどうとか、そういうものから幸せを生み出すことは出来ないと思います。
ただ世の中の仕組みはそうなっている。そういうことが分かればそれでいいと思います。