「サル化」する人間社会 (知のトレッキング叢書) https://www.amazon.co.jp/dp/4797672765/ref=cm_sw_r_cp_awd_TerUwbCJG9F7M
サルとゴリラは違うそうです。
具体的には、サル社会にはヒエラルキーがあり、強いものが弱いものを制する社会。ゴリラ社会は優劣はなく、グループの一頭のオスが群れを統率する。
一頭のオス、複数のメス。ハーレム状態を作ります。
ゴリラは人間に近いようです。目を合わせて意思疎通する。相手の気持ちを推察するようですね。サルは目を合わせると喧嘩になるので合わせない方がいいとのこと。
ゴリラには挨拶があるようで。腹から「グフーム」と唸るようです。実際に聞いてみたいですね。ユーチューブとかにありそう。
ゴリラ社会を研究することによって、人間社会を理解したいという思いが著者の山極寿一さんにはあるようです。
ゴリラやチンパンジーは遺伝子的に人とさほど変わらないそうです。人の原始的な生活がそこから見えるのかもしれません。
面白いことにゴリラにも同性愛があるとのこと。全員男しかいないグループで、性行為を行っていた様子が観察されたそうです。子供が小さいころは遊びの延長でそのような行為が観察されるとのこと。
他の動物で同性愛は聞いたことがないので、これは面白い発見ですね。
また、食べ物を分かち合うというのもゴリラの特徴だそうです。とあるゴリラが樹液を吸っていたところ、他のゴリラがやってきてジーッと欲しそうに見つめていたら、場所を譲ってあげたそうです。
その樹液が出る木は他にもあるのに。
これは人間社会でも普通にありますよね。おすそ分けです。食べ物を分かち合うことが、相手の許容に繋がるとのこと。サルは分かち合いません。強いものが独り占めする。
まだ最後まで読んでないので細かいところは分かりませんが、
いま人間社会は、どんどんサル社会のようになっているということだと思います。
強いものが弱いものを制する。相手に対する思いやりがない。
なるほどなーと思いました。