ノマクニヒコのブログ

書きたいことを書きます。

宮沢賢治さんの童話集の中に入っていた、なめとこ山の熊。この話好きです。二回ほど読みました。


ここで全部読めるっぽい。

なめとこ山に暮らしている猟師、小十郎が主人公。本当はこんなことしたくないが、畑もないし、お金はいるし、ということで熊を狩っている。しかし熊の毛皮は需要がないのか、さほど高く売れない。

小十郎は熊を殺せるほど胆力があるのに、商人に頭が上がらないのだ。

小十郎はいつしか熊の言葉が分かるようになっていた。自身の嫁さんや子供を赤痢で失っていたからだろうか、熊の母親と子供の会話がいじらしく聞こえる。

しかし、ある日小十郎は突然現れた熊に殺されてしまう。

頭をがーんと殴られたのだろうか。ちらちらちらと青い光が光って、小十郎は死んでしまう。

宮沢賢治曰くこれが死の合図らしい。

小十郎の死骸がそこに静かに座っている。小十郎の魂は、星になったのだろうか。

表現も面白いし、雰囲気がいい。まるで自分も山の中にいるようです。

この短編、おすすめです。また読もう。