最初のうちはレシピ通りに作ることを意識していた。いまは素材の味を意識して、どの味付けを加えるかということを意識している。
例えば塩胡椒。
さきほど茹でて潰した皮付き新ジャガイモに、マーガリンとミルクを加えてみた。この2つのおかげで、まろやかな味わいになる。皮がついているから少し食感がシャキシャキする。
そこに塩胡椒をしてみる。また味が変わる。塩気がでて、胡椒が香ばしさをプラスする。美味しくなる。
料理というのは、こんな風にどのように味を加算していくか。ということだと思う。ただし、一度加えたら引くことはできない。だから加える量は大事だ。少しづつ加えていって、その都度味見したほうがいい。こうしているうちに、多くの料理人は太っていくのかもしれない。
素材自体のシンプルな味を覚える。できる限り野菜などは、生で一度は食べたほうがいいだろう。生玉ねぎはしょっぱくて辛いとか、ジャガイモは茹でなければ硬いとか。素材の味を意識して、そこにどんな味や食材が加わると美味しくなるかを考える。
そこが料理の醍醐味だろう。