現在、1985年に亡くなられた書道家、井上有一さんの展示が行われている。入館料は1,000円。
まずそのエネルギーに圧倒される。
作品の大きさが伝わりづらいかと思う。
一つの作品は横幅が2メートル、縦が1メートルはあろうか。大きな筆で必死に文字を書いている。そういう映像を見た。
この筆で書いていたそうだ。最初カツラが展示されてるかと思った。よく見ると筆。大きな筆だ。奥さんが毎回きちんと洗っていたらしい。その仕事も大変だったろうな。
この展示室が凄い。入った瞬間に圧倒された。これは写真では伝わらないと思う。この広い空間に一文字の書道が大量に展示されている。同じ文字を何度も書くのが好きだったのだろうか。貧とか足とか。
この足など面白い。どんどん文字がかすれていっている。足かと思っていたが「タル」らしい。満足するということか。思想的な想いを込めて書いていたのだろうか。
筆は面白い。筆とは毛が束なったものだ。よく作品を見てみると一つ一つの毛が筆の跡を作っている。墨の濃淡も作られる。
なによりも書いた人物のエネルギーを感じる。
自分の想いを込めて作品を作っていたに違いない。いい展覧会だった。