今回ゲストとして直木賞作家の西加奈子さんが出ていました。テーマは本の価格はどうやって決まるのか。本屋で売られている本は安売り出来ませんが、電子書籍は安売り出来るそうです。そこで電子書籍の話になりました。西さんは自分の作品を電子書籍でほとんど売り出していないそうです。
なぜですか?と経済学者の先生が西さんに尋ねたところ、電子書籍は存在がないから、と答えていました。
本は形があってそこに存在しています。電子書籍はデータですから形はありません。西さんは自分の作品を買ってくれた人の空間に自分の本が存在してくれることを望んでいるようです。
うちの嫁さんも以前同じようなことを言っていました。嫁さんはよく絵を描きます。その描いた絵を誰かにあげるとき、自分の描いたものが誰かのところにあるということが嬉しいそうです。
うーんなんだか深いですね。
映像やデータでそのものを知ることはできる。しかし、知っていることとそこにそれが存在するということは違う。存在しているということが周りに与える影響。
人も同じですね。そこにいてくれるというのは心強いものです。存在というものを考えさせられました。